一般社団法人 鹿児島県公認心理師・臨床心理士協会(以下,当会)のホームページにお越しいただき、誠にありがとうございます。
 当会は、1992年に発足して30年間、『鹿児島県臨床心理士会』として活動してきましたが、国家資格である『公認心理師』とともに、地域や県民の皆様に貢献できる職能団体としてさらに活動の幅を広げていくために、『一般社団法人 鹿児島県公認心理師・臨床心理士協会』と名称を改め、2023年4月より新たにスタートいたします。

 近年、新型コロナウイルス感染症対策のために、皆さまが“人と人とのつながり”のあり方について考えを巡らせてこられたと思います。会って話をすること、触れること、同じ空間を共有することなど、当たり前だった日常を捉え直し、工夫しながら、それでも人とつながるための新たな形を模索されてきたことでしょう。そして、インターネットやSNSといったツールを活かし、そのつながりを絶やさない取り組みは、これまでの概念にとらわれない様々な変化をもたらしました。一方で、感染された方、大切な方を亡くされた方、節目を迎えられなかった方など、こころを痛め、今も悩みを抱えていいらっしゃる方もいらっしゃることと思います。
 私たちは、“こころの専門家”として、医療・保健、教育、福祉、産業・労働、行政等の領域で働いております。そのような私たち自身も、コロナ禍と呼ばれる中、当たり前ではございますが、一人の人間であることを自覚しながら、日々の活動をそれぞれに行って参りました。すぐに直接かかわることができない中でも、人々のこころに寄り添い、支え、ともに考えていける存在であろうとすることが私たちの仕事です。

 当会では、スクールカウンセラーによる緊急支援、自殺対策ゲートキーパー養成講師派遣、新型コロナウイルスこころの健康電話相談など、行政からの委託による活動を行ってきました。鹿児島市においては、福祉避難所等における支援のための協定を結び、鹿児島市保育園協会と保育士のメンタルヘルス相談における協力協定を結ぶなど、関連団体との連携の強化に努めております。自然災害における支援対策においては、九州・沖縄の他心理職団体との協力が得られるよう日頃より連携し、情報交換を行っております。

 今後は、県民の皆様に『公認心理師』『臨床心理士』の存在をさらに知っていただき、お一人お一人が、こころを健やかに保ち安心して生活できるよう、“こころの専門家”としての質を向上するための研鑽に励み、関連する団体との連携をより一層強化してまいります。

 これからの当会にどうそご理解・ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

令和5(2023)年4月
会長 竹ノ内 瞳